ファーストクラス誕生日おじさんの件は他人事じゃないなって。




 

こちらの記事が話題になってますね。

はっきり言って笑ってしまいそうな内容で、「期待した俺がバカでした」という彼に対して「当たり前だよなぁ?」くらいの感想しかはじめは出てこなかったんですけど。

 

でも改めて読んで思ったんですが、こういうのって割と日常的にあると思うんですよ。

程度こそ違えど人間関係においてよく起こることだよなあと思って、なんだか他人事ではないような気がしてきたのでちょっと書きます。

 

ファーストクラス誕生日おじさんのあらすじ

今回の事件(?)を簡潔にまとめるとこう。

あらすじ

  1. ANAが大好きで誕生日にファーストクラスに乗る
  2. 誕生日を祝われず
  3. 「期待してたのに」「サービスの低下を感じる」「星1つ」

 

ちなみに「ファーストクラス誕生日おじさん」は僕がてきとーに名付けただけです。YouTuberみたい。

 

「期待」は一方的で暴力的

ここで注目したいのが、彼の「ANAのファーストクラスなら誕生日を祝ってくれるはずだ」という期待。これが前提にあったこと。

ANAの一般サービスとして規定があるわけでもない、あくまで付加価値であるものに、自分の中で勝手に過剰な期待をしてしまっているというのが今回の問題の論点なんだと思います。

 

これは馬鹿にできないなと思った。

自分だって誰かにそんな期待をしている一面があるんじゃないかとハッとしたから。

 

例えば一緒に暮らしてるパートナーに対して、夕飯が作られてなくて「なんで作ってないの」と怒ったりしていないだろうか。

例えばデートで割り勘する男性に対して、「普通男が出すよね?」などと思ったりしていないだろうか。

 

それらは全て付加価値とも言えるものだ。当たり前だと思ってはいけない。

もちろんそれぞれに理想的な形はあるかもしれない。でもそれを決めるのはただの一個人だ。

常識なんてものはない。全ての常識は自分の頭の中にしか存在しないのだ。

自分の頭の中のことを「理解しろ」というのは、あまりに暴力的だと僕は思う。

 

ぼりさん (@borilog)のこの言葉はまさしくそうだと思う。

期待されるのは嬉しい。でも期待はいつの間にかその人の頭の中で形を変えていく。

「この人のここが好き」だったのが「自分の求めているものはこれ」になっていく。

それが自分と相手とのズレを生じさせ、不満に繋がったりするんだ。

気づかないうちに“期待”してしまっていることは多いので、ほんとうに怖い。

 

アドラー心理学の「課題の分離」

アドラー心理学の「課題の分離」という概念を知っているでしょうか。

僕はよくこの考えをベースに物事を考えたり行動したりするんですが、もっと広まってもいい考え方だと思っています。

課題の分離

まずは「これは誰の課題なのか?」を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。

そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。これは具体的で、なおかつ対人関係の悩みを一変させる可能性を秘めた、アドラー心理学ならではの画期的な視点になります。

(『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』)

 

今回の件を例に説明すると、ANAの課題は「お客様に満足いただけるフライトの提供に努めること」。

その中に「誕生日を祝う」を含めるかどうかもANAの課題なわけです。

 

第三者の彼が「祝ってほしい」と期待するのは勝手ですが、祝ってくれないことを批難するのは完全にお門違い。

それはANAの課題ですらないところにある、個人の一方的な“期待”です。

「祝ってほしい」とANAに伝えて初めて課題と認知されうることになったんじゃないかと思います。

 

ひとこと言えばお互いハッピーになったかもしれないと考えると悲しいですね。

 

まとめ

笑えるようで笑えない今回の事件。誰にとっても身近なことだと思います。

 

「ANAだから」「母親なのに」「友達でしょ」

こんな考え方をしていないでしょうか?

 

自分以外の人間はみな「他人」です。

親も子も夫婦も友人も仕事仲間も、みーんな他人。

そう思っていれば、相手に期待することなんてなくなりますし、怒ることも減って、日頃から感謝できるようにもなります。

 

まあでも、ちょっとかわいそうではあるな。

こんなに祝ってほしいと思ってたのに10時間も飛行機の中でそれをいえず10時間悲しみ続けたんでしょ?考えると泣けてくる。

悲しみのファーストクラス誕生日おじさんに幸あれ。

 

 

 

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