漫画『響〜小説家になる方法』を読みました。
あのね、これ
どちゃくそ面白い。
「マンガ大賞2017」受賞作品
「岳」「ちはやふる」「テルマエ・ロマエ」「海街diary」…
数々の名作が受賞してきた「マンガ大賞」。
『響』はその「マンガ大賞」の2017年大賞に選ばれた作品なのです。
どうりで面白いわけだ。
どんな漫画?
第1巻の表紙では大人しそうな少女が本を読んでいます。
これを見て僕が想像したのは
「この静かそうな文学少女が響で、図書委員とかで、(サブタイトルからして)地道に小説家を目指していくストーリー」
でした。だいたいこんな感じだろうと。
「バクマン。」の少女版・小説版だろうと。
ぜんっっぜん、違いました。
赤線のとこ全部違った。
どういうことか?説明していきましょう。
魅力1.主人公「響」が天才
(『響〜小説家になる方法〜』1巻)
まず主人公は表紙の少女、「響」。
15歳の高校生。部活は図書委員じゃなくて文芸部。
それも圧倒的な文才の持ち主、まさに天才なんです。その才能は部内だけでなく文学界全体を騒がせていきます。
地道に、と思ってたらあっという間にデビューしちゃいます。
魅力2.主人公「響」がぶっ飛んでる
(『響〜小説家になる方法〜』7巻)
この漫画の何より面白い点は「響」のぶっ飛び具合。
1巻に1コマは「響」が殴るか蹴るか折るかしてるシーンがあります。
確かに基本的には静か。見た目の通り、本ばかり読んでいる。
けれど自分の納得いかないことには手段を選ばず全力で反抗する。
他者の意見を一切受け入れない自我を持ち、それを気持ちいいほどに貫き通していきます。
その常識はずれのバイオレンスさと、少年漫画の主人公のようなブレなさに、僕たち読者は惹かれずにはいられない。
彼女はまっすぐなのだ。笑ってしまうくらいに。
魅力3.天才とは。良いものとは。本物とは。
「響」のあまりに突出した文才に、同年代だけでなく文学界の名だたる文豪たちまでもがその“差”を見せつけられ、否が応でも自分の才能と向き合わされる。
「本物ってなんだ?」
この問いが、この漫画において一つのメッセージを持っているように思う。
例えば僕はテレビのパターン化した笑いが好きじゃない。(ハライチ岩井の言葉を借りれば「お笑い風」か)
ホンモノ風。それっぽいもの。世の中にはそんなものばかりだ。
そんな中でただ純粋に、周りがどう思うかなんて気にせず、自分の信じるがままに、何かをやり遂げる人、つくることのできる人を、魅力的だと僕は思う。
生きづらい現代で「こうありたい」という理想的な人間の姿を『響』は見せてくれるのだ。
まとめ
とにかく超絶おすすめなので、少年漫画に飽きた人とか、ぜひ一度読んでみてほしい。
きっと無軌道で奔放な「響」を見て、ハッとさせられることだろう。
実写映画化も決まっただとか。
第8巻まで発売中。続きが気になりすぎる。
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